一層寒くなりましたが、皆様いかがおすごしですか?
この時期…有形アートは本当に保存に気を使いますね
あっという間にひび割れ…木製品はクラックと恐ろしいことに
人間もしかり…
さて、ガルリー堺、展示はございませんが、水面下、色々と活動中!
先日に引き続き、ワタクシは ブラジル移民の映像作家岡村淳氏 の上映会へ行って参りました。
以下は開催主の紹介文
『岡村士氏はドキュメンタリーの作法を用い、ブラジルの日本人移民、環境問題、 社会問題をテーマとして扱う映像作家として知られています。 また、作品のDVD化やレンタルをせず、岡村さんの立ち会いを原則とする 「ライブ上映会」を継続して実施。 今回は来日(ご自身はブラジルで生活されている)の機会を狙って上映会を お願いする運びとなりました。』
ワタクシは岡村氏を失礼ながら存じ上げなかったのですが、 日本を代表する日本画家千住博氏の紹介文 ワタクシの拙い文章よりはこちらを…
『岡村さんは、ブラジルを拠点に活動を続けている記録映像作家だ。やわらかいと思えば堅く、真面目と思えばどこまでもくだける。絵に描いたような仕事人間であり、しかし同時に家族を愛する料理上手のやさしい父親でもある。 彼の仕事の質、内容、姿勢、哲学を考えるに彼の活動はもっともっと注目されなくてはならないといつも思う。 彼にヤマっ気がないからか、一歩身を引く潔い紳士だからか、取材対象がジミだからか、その思い当たるところは色々ある。高い注目を浴びるためにどうしたらいいか、彼は熟知しつつ、巨大組織や権威を無視し、時として権力にさえ牙を剥く。そしてそれを含めて、ひややかに周囲を見つめ続けている。つまり骨の髄までジャーナリストなのだ。毒されない、純粋な生き方を見せられ、私はいつも心が洗われる様な思いがある。 彼がいてはじめて伝わる大切な歴史がある。ここには歴史に埋もれつつある真実を見つめる、現代の良識がある。彼をもっと多くの人に知ってもらいたいと思う。 』
どんな方なのか楽しみに参りましたところ、『勲章はなくても、燻製ソーセージがあれば撮るよ』 という、なんともフランクで素敵な方でして、 最近のテロ等ジャーナリズムについて考えさえられることが多い中、 目の前の平和(家族の平和)をしっかりと考え、 その中で純粋に対象と向き合いながら、どこか超越的な姿勢に 勇気すら頂きました。
作品はブラジルの学校の紹介と環境都市クリチバの2本上映され
(※上写真はクルチバのバス停留所) 岡村氏の上映会はこれで5回目というファンの方がいらしゃって、 何度見ても新たな発見があると…
ワタクシはブラジルの政治的なことや 映像技術的な事は分かりませんが 、最近、否応なしに中東の映像の暴力にさらされてきたからか、作品を観ていて、映像って知らないことが知れる楽しいものと 純粋に信じていた子供の頃を思い出しました。
千住博氏曰く、毒されない純粋な生き方をされておられる岡村氏の映像だからでしょうか。
最近、ワタクシが目の前の美学に問い始めたのは…
楽観でも苦悩でもどちらでも構わないですが、作品へのアプローチからの純粋性…
皆様は何を問われますか?
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