本日より開催致しております野村先生の個展。
昨年の同じ日に搬入し、その際もコロナ禍に悩みましたが、
本年もまだ引き続き…というなんとも言えない状態、
定例のあのお茶をお出しせず、つまむ用のお菓子も机に置かず、
通常閉じておりました窓も一つ解放し続け、換気扇・サーキュレーターで
空気をかき出す作戦での開催です。
もちろん今回もオーナーが毎日、ポンプ式手指消毒液と共に受付におります!
さて、毎年、搬入の際に、箱を開けるのが楽しみですが・・・今年は!!
第一声が、なんと鮮やかなコト!!と(写真は暗いですが…)
そして、ライトをあてると、緑の描き方が今までとは全く違うことに驚きました。
野村先生は画家界では今でいうところの女性の社会進出と言う点で、
誰が悪い訳でもなく、時代背景のせいでとてもご苦労もあったと思われます。
その頃はやはり、力強いラインやダイナミックな直線と言ったものが協調されており、
先生の持つ、女性らしさとか繊細さ、絵を描くことが好きだった少女のような思いは
全く影を潜め、どちらかと言えば、針葉樹の方が得意な描き方のように思っておりましたが、
今回は広葉樹の丸みや子供の頃の先生を感じるような、
それでいて今までにはない細やかなラインと従来の熟練の技も加わり、
優しさに溢れた作品群となっております。
しかしながら80歳という年齢も負けず、この作品数で毎年個展をされる姿勢には
やはり長く活動を続けて来られた力強さを感じます。
人間は素晴らしい…
写真で撮るとのっぺりと写り、その辺り伝わらないのが残念ですので、
是非とも会場へお越しいただければと思います。
今風でいうと『奇跡の80歳』の先生を拝みにこられるも良し!笑
↑ 今回ワタクシが最も驚いた作品はこちら!実物は本当に緑豊かで繊細な鮮やかさ!
壁に小さな穴があって覗いて観たら、絵本のような世界が拡がっていたようなそんな世界観です。
野村亜紀子 個展
3月25日(木)~30日(火)
AM11:00~PM5:00
at GALERIES SAKAI
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